北欧デンマーク発の腕時計ブランド「アバウトヴィンテージ(About Vintage)」。
この度アバウトヴィンテージの1844というクロノグラフを購入したので、その質感、使用感、サイズ感などについてありのままに書いてみます。
目次
アバウトヴィンテージってどんなブランド?
アバウトヴィンテージは、北欧デンマークの首都コペンハーゲンにて2014年にスタートしたまだ比較的新しいブランドです。
創設者は、トーマスとセバスチャンという幼馴染の時計愛好家の2人。
2人は互いに「人生の節目においては、ラグジュアリーでハイクオリティーな時計を手に入れたい」という思いをずっと胸に抱いていたそう。
ただ、「そう何度も高級時計を買うことはできない・・・」
そんな理想と現実のギャップの中で、やがて「金庫で保管される程の価値のある腕時計を良心的な価格で製作する」というアイデアを思い付き、これがアバウトヴィンテージをスタートさせるモチベーションになったそうです。
アバウトヴィンテージの時計のデザインは、どれも北欧らしいシンプルさと高級感を兼ね備えています。
約70種類あるモデルの中には、クォーツだけでなく機械式のモデルも存在しますが、それらは上質でありながらあくまでも価格は良心的。
さらに、全てのモデルを自社でデザインしていることから、ものづくりに対する非常に強いこだわりが感じられます。
企業として環境に対する意識も高く、売上の一部を国連が認証した環境保護団体に寄付することで、実質二酸化炭素排出量ゼロの腕時計の供給を実現しています。
アバウトヴィンテージの時計の5つの特徴
- 細部にまでこだわり抜いたデザイン
- 充実したスペック
- 「世界で1本だけ」を実現する無料の文字入れサービス
- 種類が豊富で交換が簡単なベルト
- 高いコストパフォーマンス
以下に、その詳細について解説していきます。
細部にまでこだわり抜いたデザイン
北欧らしいシンプルさと高級感に加え、ヴィンテージの要素も取り入れたデザインが、アバウトヴィンテージの特徴の1つ。
多くのモデルに丸みのあるドーム型風防を採用。
ダイバーズウォッチにはアイボリー色の針やインデックスを使用することで、色褪せたような風合いを表現しています。
まさにブランドの名が示す通り、ヴィンテージのこなれた雰囲気を手に入れた瞬間から味わうことができます。
充実したスペック
ほとんどの時計に、「反射防止コーティングを施したドーム型サファイアガラス」、「信頼性の高いスイス製や日本製のムーブメント」、「高級時計によく使われている316Lステンレス」が使われています。
そのスペックの充実度は、きっと時計好きであれば納得するものばかり。
アバウトヴィンテージはスペックの細かい部分まで、ユーザーに対して情報を公開しています。
それらは、アバウトヴィンテージの公式サイトで、簡単に確認することができます。
「世界に1本だけ」を実現する無料の文字入れサービス
アバウトヴィンテージの公式サイトで注文する際に、希望であれば時計のケース(裏面)に無料で文字を入れることができます。
オーダーのシステムも、ほんの数分で完了するとても簡単なものです。
名前、イニシャル、誕生日、座右の銘など、入れられる文字は自由自在。
自分用としてはもちろん、プレゼントとしても嬉しいサービスです。
種類が豊富で交換が簡単なベルト
ベルトは素材や色違いで、実に様々な種類が用意されています。
公式サイトでは、時計の購入時に固定のベルトとは別にもう1本好きなベルトが選べたり、ベルトのみを単品で購入したり、といったことも可能です。
ベルトの交換に専用工具を使う必要がなく作業はとても簡単。
慣れてしまえば、1分以内に交換することも難しくありません。
高いコストパフォーマンス
アバウトヴィンテージの時計は、クォーツモデルが21,100円~、機械式モデルが54,700円~(共に税込)と手頃な価格設定も魅力です。
スペックの充実具合は先に書いた通りですが、安価なモデルでもスペックに妥協は感じられません。
特に2万円台前半の時計に対してこれだけのパーツを使用しているブランドは、他を探してもそう簡単には見つからないでしょう。
アバウトヴィンテージの時計の口コミ、評判
新生活に向け腕時計を購入。
アバウトヴィンテージの1815。
シンプルな銀の文字盤と青のインデックスが美しい。ベルトをメッシュに替えれば渋さが増す。
高級感のある木箱に替えのベルト含めて35,600円。更にクーポンで20%OFF。
気に入ったわー。大事にしよう。 pic.twitter.com/EL3mp4JxaO— ネイビー (@navybluecore) March 1, 2021
【About Vintage】
Instagramでお世話になっている
アバウトヴィンテージの
ダイバーズウォッチ。
超お気に入りです。
.#aboutvintage #diverwatch #vintagewatch #watch #vintage pic.twitter.com/WxudmATmUx— Dai (@__8_d_m__) March 6, 2021
最近 #aboutvintage っていうデンマークの腕時計にヒトメボレしたので買いました。針が青くてかわいい。
お盆の予定が大幅に変わり、今日も岡山に向かっております…😴🐕 pic.twitter.com/71zzbLuzcX
— ななほ (@nanaho_p64) August 11, 2019
aboutvintage、知らないブランドだけど、すごく好きなデザインだな。 pic.twitter.com/WP4M72I7qj
— ごいち@ADHDすぎる社長ブロガー (@GoichiAuto) September 24, 2020
aboutvintage 1815
緑の文字盤がかっこよすぎる! pic.twitter.com/CdH7CK5gxX— ago (@ago_anni) January 12, 2021
上の投稿以外では「安価なのに高品質」「シンプルなデザインが好み」といった口コミがありました。
また、複数のドラマで俳優が身に付けていたという情報もありました。
アバウトヴィンテージ1844のレビュー
1844の特徴
1844はアバウトヴィンテージの定番モデル(=限定品ではない)で、クォーツのクロノグラフ。
ベルトはブラウンレザーが標準ですが、公式サイトでは購入の際に標準のベルトとは別にもう1本を自由に選ぶことができます。
バウハウスを思わせるシンプルで合理的なデザインが、知的な雰囲気を醸し出しています。
ボタンは一般的なクロノグラフと同じで、リューズの上がスタートおよびストップボタン。
リューズの下がリセットボタンです。
防水性能については、カタログ上では5ATM(日常生活用強化防水)となっており、雨やシャワー時の着用は可能とのこと(もちろん、海やプールなどで泳ぐのには不向き)。
ただ、リューズがねじ込み式ではないので、可能な限り水気は避けたほうが良さそうです。
色違いでブラックダイアルもあり、そちらもまたシンプルで魅力的な顔をしています。
1844の質感、使用感、サイズ感
パールホワイトのダイアルは、真っ白というわけではなくややシルバーに近い色味。
インデックスはほぼ真っ平らなプリントであまり高級感はありませんが、逆にチープな感じも一切しません。
316Lステンレス製のケースは、全面ポリッシュ仕上げでとても美しい輝きを放っています。
その分、小キズなどが付けば、多少目立ってしまうことは考えられます。
手首周り17cmの腕に対して、41mmのケースサイズはやや大きめ。
ただ、決して大きすぎることはなく、むしろ大きめが好きな人には丁度いいサイズといえそうです。
ケースの厚さは11mmで、クォーツにしてはやや厚めですが、特に使いにくさは感じられません。
軽すぎず重すぎずの丁度いい重量感で、付け心地はとても快適。
各ボタンの操作性も良好で、ストレスなく扱うことができます。
そして、2本目のベルトとして、このメッシュスチールを選んだのは大正解でした。
留め具の部分がややチープではあるものの十分に許容範囲。
それよりも、しなやかなベルトが腕に巻き付くようなフィット感があり、満足度はかなり高いです。
適度に厚みもあって、見た目的にも感触的にも高級感すら味わうことができます。
精度や耐久性については、まだ購入したばかりなのでわかりませんが、スペックを見る限り特に心配はしていません。
特に精度については、「MIYOTA 6S11」という日本製のムーブメントを搭載しているので安心感があります。
1844のイマイチな所
コレといって大きな不満はありませんが、強いていえば標準のブラウンレザーの質感が気になりました。
素材はイタリア産の本革ですが、少し使用しただけですぐにシワが付いてしまいました。
あまり艶がなく、硬くてやや使い難いのも気になるところ。
使い込んだらいい風合いになるのかもしれませんが、短期間使用した限りでは、フィーリングはイマイチでした。
また、風防がドーム型なので、斜めや真横から眺めた時にダイアルが歪んで見えてしまいます。
当然、どんな角度でも瞬時に時刻を読み取れるというわけにはいかず、視認性はイマイチと言わざるを得ません。
ただ、これはヴィンテージ感を重視した結果で、多少視認性が犠牲になるのはある意味仕方がないことです。
それよりも、ドーム型の風防を傷が付きやすいプラスチックではなく、傷が付きにくく敢えてコストも高いサファイアガラスにして、実用性を高めている部分を高く評価するべきでしょう。
あと、コレはアバウトヴィンテージの時計全般にいえることですが、電池交換とオーバーホールについては、実質未対応というのは少し残念なところです。
電池交換は購入後2年間の保証期間内であれば、無料でアバウトヴィンテージのデンマーク本店ストアにて対応してもらうことは可能です。
ただ、その場合時間がかかるため、近隣の時計店にて(もちろん有料で)対応してもらうことをアバウトヴィンテージでは推奨しています。
オーバーホールには一切対応していないので、街の時計修理店に相談するしかありません。
1844の製品仕様
ケースサイズ | 41mm(幅)/11mm(厚さ) |
---|---|
ケース素材 | 316Lステンレススチール |
風防素材 | 反射防止コーティングを施したドーム型サファイアガラス |
ベルト素材 | 本革(イタリア産) |
ダイアルカラー | パールホワイト |
ムーブメント | MIYOTA 6S11 クロノグラフ (クォーツ) |
防水性能 | 5ATM(気圧)防水 |
保証 | 2年間 |
通常価格 | 35,600円(税込) |
1844のラインナップ
1844 CHRONOGRAPH | |
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1844 CHRONOGRAPH STEEL/WHITE 35,600円 |
1844 CHRONOGRAPH STEEL/BLACK 35,600円 |
1844にはホワイトダイアルとブラックダイアルの2種類があります。
ホワイトダイアルにはピンバックルのブラウンレザーが、ブラックダイアルにはピンバックルのブラックレザーが固定ベルトとして付属します。
それぞれ固定ベルトとは別に、もう1本好みのベルトをチョイスできます。
1844 GIFT SET | |
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1844 GIFT SET THE ONE THAT STOPS THE TIME 各56,300円 |
1844 GIFT SET THE CLASSIC FOR ALL 各56,300円 |
文字通りギフトに最適なセットアイテムも用意されています。
固定ベルトに加え、メッシュとレザーのベルト計3本と、ウォッチロールがセットになってお得感あり。
画像の通り、ウォッチロールのカラーはブラウン、ブラック、ブルーの3種類から選べます。
1844に取付できる別売のベルト
アバウトヴィンテージの公式サイトでは、付替用のベルトのみの購入もできます。
上の画像は一例に過ぎず、他にも多種多様なベルトが用意されています。
その中で20mm幅のベルトは、どれも基本的には1844を含むケースサイズが39mm以上の全ての時計に取付できます。
気になるベルトを見つけたら「STRAP WIDTH」の部分を確認してみましょう。
そこに「20MM」の表記があれば、1844にも取付できます。
ただ、20mm幅でも金属製のブレスレット(メッシュスチールは除く)は、他の特定のモデル専用なので1844には取付できません。
特定のモデルにしか取付できないベルトには「FITS TO WATCH」の表記があるので、間違えて購入してしまわないように、事前によく確認しましょう。
1844に取付できるベルトは、どれも5,000円~6,000円程度と比較的リーズナブルなので、時計とあわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
最後に
アバウトヴィンテージの時計は、こんなお洒落な木製の箱に入っています。
優に10万円を超える時計でも、これとは比べものにならないほど簡素な箱に入っていることは珍しくありません。
箱の内側に経年劣化でボロボロになりそうな素材を使用していないところも、個人的には好印象です。
これだけのスペックとこだわりが詰まって、1844の通常価格は35,600円(税込)。
圧倒的にコスパが高く、良い時計だと思います。