オメガの時計を末永く使い続けるには、定期的なオーバーホールが必要不可欠です。
「オメガのオーバーホールの適正な頻度は?」という問いに対しては、「5~8年ごと」が答えになります。
以下に詳しく解説します。
オメガのオーバーホールの適正な頻度
メンテナンス間隔はどのくらいが適正でしょうか?
すべての精密機器同様、ウォッチが完璧に作動するには定期的なメンテナンスが必要です。製品や気候、お客様のご使用状況やお手入れの状態によって差がありますが、原則として、5~8年ごとにウォッチをメンテナンスにお出しいただくことをお勧めします。
出典:よくある質問と答え|OMEGA JP
オメガの公式サイトでは、原則として5~8年ごとのオーバーホールを推奨しています。
オメガ自慢のコーアクシャルムーブメントは、耐久性が約2倍、オーバーホールの頻度は10年に1度という話もよく耳にします。
そのため、コーアクシャルに限っては、流石に5年は早過ぎるかも(8~10年位が適正なのかもしれません)。
使用状況については、頻繁に使用している時計と未使用の時計では、差があるのは容易に想像ができます。
頻繁に使用している時計は、5年に満たなくても精度の乱れなど何らかの不具合が出てくる可能性があります。
未使用の時計は、ほったらかしでもOKと思われがちですが、潤滑油(オイル)の劣化には注意が必要です。
ムーブメントに注油されているオイルは、使用頻度に関わらず3~4年で変質が始まるといわれています。
仮に購入後未使用だったとしても、その期間が長ければオイルは劣化したり干上がったりして、ひとたび時計を動かした時に部品同士が激しく擦れ合うことも考えられます。
そのため、オイルの劣化を未然に防ぐことはとても大切で、そのためにはやはり5~8年を目安にするのが安心だといえるでしょう。
クォーツ時計もオーバーホールが必要?
コンステレーション、デヴィルなどのクォーツ時計にもオーバーホールは必要でしょうか?
結論から言うと、クォーツもオーバーホールが必要です。
電池とモーターで駆動するクォーツムーブメントは、機械式時計と違い動力部のオーバーホールは必要ありません。
ただ、針は歯車の力で動いていて、そこにオイルが必要なのは同じことです。
そのため、オイルの劣化にはやはり注意しなければいけません。
オイルが劣化すると、精度が乱れたり電池の減りが早くなったり、といった症状が出てくることもあります。
長期間オーバーホールをしなかった場合は、電池を換えても動かなくなってしまうこともあります。
それらを未然に防ぐためには、クォーツ時計も5~8年を目安にオーバーホールをしたほうが安心です。
また、クォーツ時計と機械式時計の両方にいえることですが、防水性を保つためにも定期的なオーバーホールは必要です。
防水のためのパッキンは、経年によって緩んだり劣化したりしてしまうのは避けられません。
そのような状態では、水に濡らした時に最悪水没してしまうリスクがあります。
さらに、夏場の湿気や冬場の結露によって、知らぬ間に水気の侵入を許すことにもなりかねません。
それらは、機械内部、文字盤、針などの錆びや腐食の原因に繋がる危険性もあります。
パッキンは消耗品なので、いずれ交換が必要と覚えておくようにしましょう。
オーバーホールをしないとどうなる?
オーバーホールをしないと、オイルやパッキンが劣化するのは既にお伝えした通りですが、他にも様々な不具合が出てくるようになります。
まず、動力源であるゼンマイは消耗品なので、時計を使用していれば必ず劣化してきます。
ゼンマイが劣化すれば、時計は遅れたり止まったりの症状が出るようになり、ゼンマイが切れてしまえば完全に動かなくなってしまいます。
時計が止まりやすくなる頃には、手巻きが重くなる、内部から異音がする、といった不具合も同時に見られることがあります。
それらの原因としては、ローター(ゼンマイを巻き上げるための部品)の回転軸や、各種歯車の摩耗が影響しているケースが目立ちます。
そのような状態では、当然ですが時計をまともに使用することは不可能です。
最後に
オメガのオーバーホールの頻度はどの位が適正かというと、その答えは5~8年ごとです。
オメガの公式サイトでは、原則として5~8年ごとのオーバーホールを推奨しています。
但し、製品や気候、使用状況や手入れの状態によって差があるので、5~8年はあくまで推奨(絶対ではありません)。
そもそも、定期的にオーバーホールに出すこともマストではないので、「何らかの不具合が出たら、その都度オーバーホールに出す」という人も少なくありません。
結局は、ユーザーの考え方次第ということになります。
ただ、何らかの不具合が出たら、なるべく早めにオーバーホールに出すことをおすすめします。
特に、水没など緊急性を要する場合は、即メーカーや時計修理店に相談することが大切です。
錆や結露などが見られる場合も、根本原因を取り除かない限り、不具合が進行してしまう恐れがあるので、放っておくのは良くありません。
そうでなければ、取り敢えずは時計の使用を中止するという選択肢もあります。
そのまま使い続けるのは、時計の状態をさらに悪化させてしまうだけなので、何も良いことはありません。
時計の不具合を放置していると、あとでオーバーホールに出した時に多数の部品交換が必要になるなど、大がかりな修理になってしまう可能性があります。
そうなれば、当然それなりの修理費用がかかってしまいます。