2016年の発売以来、ブラックベイシリーズの一モデルとして安定した人気を獲得しているブラックベイ36(Ref.79500)。
近年メンズウォッチのケースサイズが大型化している中で、36mmという小ぶりなサイズは今やとても貴重な存在です。
しかも、昨今日本での人気が加速しているTUDORの現行品にして、スポーツモデル。
30万円台というリーズナブルな価格設定にも惹かれて、購入を検討している人も多いのではないでしょうか。
TUDORの公式サイトや時計店の販売ページからは知ることのできない、この時計に対するオーナーならではの率直なレビューをお伝えします。
チューダーブラックベイ36の厚みやケースの大きさは?
ブラックベイ36のケースの厚みは10mm、ケースの大きさ(幅)は36mm。
ブラックベイ(ダイバーズウォッチシリーズ)から派生したモデルなので、ブラックベイ36の防水性能も150mと割りと高めです。
その高い防水性能を維持するためか、ケースの厚みはそこそこあります。
とはいえ、使いにくさを感じることは全くなく、シャツの袖にも問題なく収まります。
一般的なダーバーズウォッチには厚みが15mmを超えるモデルも少なくありませんし、ブラックベイ(Ref.79230)やブラックベイGMT(Ref.79830RB)の厚みも15mmあります。
それらに比べたら、遥かに薄く使いやすいのは間違いありません。
36mmのケースサイズは、手首周り17cmの私の腕にすっぽりと収まります。
40mmオーバーに見慣れていると幾分小さく感じるかもしれませんが、しばらくするとこの大きさがきっと心地良く感じられるでしょう。
チューダーブラックベイ36の真の魅力とは?
あまり時計に興味がない人からしたら、おそらくブラックベイ36は何の変哲もない、ただのシンプルな時計にしか見えないでしょう。
多少興味があっても「エクスプローラーⅠ(ROLEX)のTUDOR版」といった程度にしか、評価していない人も多そうです。
確かにエクスプローラーⅠを意識して作られたであろうことは、私も十分に納得するところです。
ただ、ブラックベイ36には、実物を手に取った人にしかわからない、特別な魅力があると常々強く感じています。
先程もチラッと触れましたが、腕にのせるとまずその重厚感にちょっとした驚きを感じるでしょう。
小さい割りには、120gと重量はやや重め。
ただ、単に重いのではなく、ケースとブレスがダイバーズウォッチらしく屈強な作りになっているのは重要なポイントです。
ブレスの駒1つ1つも非常に肉厚で、普通に使っていたらまず壊れそうにありません。
ブレックベイ36は、小ぶりで華奢な時計というイメージがあるかもしれませんが、実物はそんなイメージとは全く異なり、むしろ質実剛健といった感じ。
その質実剛健さが身に付けた瞬間に重厚感や安心感として伝わってくるのは、ブラックベイ36が持つ密かな魅力だと思っています。
瞬時に時刻を読み取れる視認性の良さも、ブラックベイ36がダイバーズウォッチから派生したモデルである所以だと思います。
艶感のあるブラックのラッカーダイアルは高級感に溢れ、眺める度に所有する喜びを満たしてくれます。
なので、気になったらぜひ実物を手に取ってみてください。
チューダーブラックベイ36の価格やスペック
Ref. | 79500 |
---|---|
ケース | サイズ36mm、SS製、ポリッシュ&サテン仕上げ |
ベゼル | SS製、スムースベゼルにポリッシュ仕上げ |
風防 | サファイアクリスタル |
ダイアル | ブラック |
リューズ | SS製、ねじ込み式、チューダーローズの刻印、リューズチューブにブラックのアルマイト加工 |
ブレスレット | SS製、サテン仕上げ、フォールディングクラスプ&セーフティキャッチ |
ムーブメント | 自動巻、キャリバーT600 |
パワーリザーブ | 約38時間 |
防水性能 | 150m |
旧定価 | 335,500円(税込) |
近年チューダーは自社製ムーブメントを搭載したモデルを数多くリリースしており、それらはロングパワーリザーブ(約70時間など)の高性能を誇っています。
それに比べてブラックベイ36は、約38時間と性能で劣っていることは明らかです。
ただ、これは単なるデメリットではなく、考え方次第ではメリットとして捉えることもできます。
というのは、38時間でも十分だという人もいれば、自社製ムーブメントには全く興味がないという人も中にはいるからです。
むしろ、ETAやセリタの汎用ムーブメントがベースといわれているキャリバーT600のほうが、後のメンテナンスを考えた時に安心だという人も少なくないでしょう。
キャリバーT600搭載のブラックベイ36は、この先何十年と使い込んだ後に仮に正規(日本ロレックス)でのメンテナンスが受けられなくなったとしても、まず心配は要らないでしょう。
そのため、ブラックベイ36は、何十年経ってもおそらく日本中のあらゆる時計店でメンテナンスを受けられるでしょう。
チューダーブラックベイ36のレビューまとめ
この記事では、2016年の発売以来、ブラックベイシリーズの一モデルとして安定した人気を獲得しているブラックベイ36のレビューについてお伝えしました。
シンプルであるが故に飽きることなく、どんなシーンでも気兼ねなく身に付けられる点も、ブラックベイ36の大きな魅力として最後に付け加えておきます。
機能的にもこの上なくシンプルなので、メンテナンスコストが抑えられる点も見逃せないメリットですね。