10万円前後のダイバーズウォッチをお探しの方に向けて、おすすめのモデルを5本ご紹介します。
これまでに30本近くを所有してきました。
以下にご紹介するモデルは、全て100年以上の歴史を誇る老舗ブランドの機械式ダイバーズウォッチです。
しかも人気があって、実売10万円前後で買えるコスパ抜群のモデルだけを厳選したので、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
10万円前後で狙うおすすめのダイバーズウォッチ5選
以下にその詳細について解説していきます。
ティソ シースター1000(Ref.T1204071109100)
ティソは、1853年創業のスイスの時計メーカーです。
現在ティソは、オメガやロンジンなどと同じ「スウォッチグループ」の傘下にあり、その中で機械式としては比較的安価な時計を供給するメーカーという役割を担っています。
そのため、時計好きの中には「ティソ=入門時計」というイメージを抱いている人も少なくありません。
しかし、その実力は折り紙付きで、これまでに「バナナウォッチ」や「ヘリテージポルト」といった名品をいくつも世に送り出しています。
最近では、過去のモデルをフューチャーした「PRX オートマティック」が、発売前から多くの時計ファンの関心を集め、その完成度とコストパフォーマンスの高さは、各方面から非常に高く評価されています。
シースター1000は、そんなティソの中でも一際コスパに優れたモデルです。
300m防水という超本格的なダイバーズウォッチでありながら、普段使いしやすい都会的でエレガントなデザインが魅力。
ムーブメントには最長80時間のロングパワーリザーブと、磁気帯びしにくいメリットを兼ね備えた「POWERMATIC 80」を搭載しています。
さらに、ベゼルには耐傷性に優れたセラミックを採用。
ケースは、ムーブメントの動きを堪能できるシースルーバックになっています。
素材 | ステンレススチール(ケース・ブレス)/セラミック(ベゼル)/傷防止加工サファイヤクリスタル(風防) |
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ケースサイズ | 43mm(幅)/12.7mm(厚さ) |
文字盤カラー | グリーングラディエント |
ムーブメンメント | 自動巻 POWERMATIC 80.111 |
パワーリザーブ | 最長80時間 |
防水性能 | 300m |
定価 | 110,000円(税込) |
ブローバ デビルダイバー(Ref.98B320)
ブローバの歴史は、ジョセフ・ブローバという人物が1875年に、ニューヨークで小さな宝飾店を開いたのが始まりだといわれています。
1910年代に入るとスイス・ビエンヌに工場を構え、本格的に時計の製造をスタートします。
その後、ブローバは主に航空計器を開発するメーカーとして、大きな成長を遂げていきます。
そして、1960年代には「アキュトロン」、1970年代には「ムーンウォッチ」や「コンピュートロン」といった、いずれも時計史に名を残すほどの名品をいくつも世に送り出すことに成功しました。
ちなみに、このデビルダイバーも1970年代にリリースされた「オーシャノグラファー デビルダイバー」の復刻モデル。
当時、ダイバーズウォッチの防水性能は300フィート(約90m)が一般的だったのに対し、デビルダイバーは666フィート(約200m)という圧倒的なスペックを誇っていました。
その「666」という数字が、聖書の黙示録でいう獣(悪魔)の数字に該当することから、デビルダイバーという愛称で親しまれています。
立体的なインデックスや、ダイアルに描かれた十字のクロスデザインなど、当時のモデルを忠実に再現することで、どこかレトロで懐かしい雰囲気の漂うダイバーズウォッチに仕上げられています。
素材 | ステンレススチール(ケース・ブレス)/サファイアガラス・無反射コーティング(風防) |
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ケースサイズ | 44mm(幅)/14.4mm(厚さ) |
文字盤カラー | ブラック |
ムーブメンメント | 自動巻 |
パワーリザーブ | 約42時間 |
防水性能 | 200m |
定価 | 96,800円(税込) |
ミドー オーシャンスタートリビュート(Ref.M026.830.11.041.00)
ミドーは1918年創業のスイスの時計メーカーです。
現在、ミドーもティソと同じスウォッチグループに属しており、価格帯としてはティソよりも若干上、ロンジンやラドーよりは若干下といった感じの商品展開になっています。
時計好きでも、ミドーというブランド名は、あまり聞いたことがないという人も多いのではないでしょうか。
それもそのはずで、ミドーは2015年に日本に上陸したばかり(正確には再上陸)のブランドだからです。
日本では1930年頃にも展開があったようですが、とにかくまだまだ認知度が低いブランドであることには違いありません。
そんなミドーを代表するシリーズといえば、このオーシャンスターというダイバーズウォッチです。
その中で、オーシャンスタートリビュートは、その名の通り過去のオーシャンスターにオマージュを捧げるというコンセプトで開発されたレトロ感漂うダイバーズウォッチ。
デザインに1960年代のダイバーズウォッチの要素を取り入れながらも、高い防水性や快適な付け心地を追求した実用的なモデル。
搭載しているムーブメントは、先にご紹介したティソシースターと同等の性能を有しています。
素材 | ステンレススチール(ケース・ブレス)/サファイアクリスタル(風防) |
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ケースサイズ | 40.5mm(幅)/13.4mm(厚さ) |
文字盤カラー | ブルー |
ムーブメンメント | 自動巻き ミドーキャリバー 80(ETA C07.621 ベース) |
パワーリザーブ | 最大80時間 |
防水性能 | 200m |
定価 | 163,900円(税込) |
セイコー プロスペックス(Ref.SBDC101)
ダイバーズウォッチといえば、やはり誕生から50年以上の歴史を誇る我らが日本のセイコーのモデルを外すことはできません。
2020年に発売されたこのSBDC101は、1965年に発表されたファーストダイバー62MASにインスパイアされたモデルです。
ダイバーズウォッチとしては、やや小ぶりなサイズ感が使いやすい、と愛用者からは専らの評判。
見た目に華やかさはありませんが、逆にデザインが無骨で普遍的だからこそ惹かれる人が多いのかもしれません。
精度は日差+25秒~-15秒で、10万円台の時計でありながら十分に実用レベル。
駆動時間は、最大巻上時約70時間持続と、こちらも実用性に優れています。
ケースには耐傷性に優れたダイヤシールド加工が施されているのも、セイコーの時計ならでは。
ただ、決して傷が付かないわけではありませんし、むしろ付いた傷は磨くことができないため、その点に関しては多少好き嫌いが分かれるところです。
素材 | ステンレススチール(ケース・ブレス・ベゼル)/サファイアクリスタル(風防) |
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ケースサイズ | 40.5mm(幅)/13.2mm(厚さ) |
文字盤カラー | シルバー |
ムーブメンメント | 自動巻、Cal.6R35 |
パワーリザーブ | 約70時間 |
防水性能 | 200m |
定価 | 159,500円(税込) |
セイコー プロスペックス(Ref.SBDC139)
上のSBDC101と、このSBDC139はスペック的にはほぼ同じ。
SBDC101が定番モデルであるのに対し、SBDC139は数量限定モデルです。
ただ、数量限定といっても、生産本数は6000本と大量なので、将来的にプレミアが付くことはあまり期待しないほうが良いかもしれません。
SBDC139の魅力は、やはり美しいシルバーホワイトのダイアルと、ブルーのベゼルの組み合わせではないでしょうか。
ベゼルは独特の光沢があり、光が当たると青く見えますが、それ以外ではほぼ黒のように見えるのが特徴。
白系のダイアルは特にセイコーのダイバーズウォッチとしては珍しく、マニアにとってはそれだけでもコレクションする価値がありそう。
爽やかな見た目は、プライベートはもちろん、ビジネスシーンでも周囲に良い印象を与えられそうです。
素材 | ステンレススチール(ケース・ブレス・ベゼル)/サファイアクリスタル(風防) |
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ケースサイズ | 40.5mm(幅)/13.2mm(厚さ) |
文字盤カラー | シルバーホワイト |
ムーブメンメント | 自動巻、Cal.6R35 |
パワーリザーブ | 約70時間 |
防水性能 | 200m |
定価 | 143,000円(税込) |
この記事のまとめ
10万円前後の機械式ダイバーズウォッチというと、その選択肢はかなり限られると思われがちです。
しかし、実際はそうでもなく、今回ご紹介したモデル以外にも、例えばハミルトンの「Khaki Navy Scuba Auto」は、非常に高性能でコスパに優れたモデルです。
また、セイコーには、まだまだ10万円前後で買える機械式ダイバーズウォッチが複数存在します。
その中には「セカンドダイバー(通称:植村ダイバー)」にインスパイアされた「SBDC109」や「SBDC143」などもあり、手軽に歴史的なモデルの雰囲気を愉しむこともできます。